WITH SANDWICHは2019年10月1日、間借り形式でのフルーツサンドイッチ専門店として営業を開始いたしました。
それからちょうど3年。

2022年10月22日、WITH SANDWICHはその営業を終了します。

ちょうど1年前から、販売日を週末の2日間だけに絞るという
飲食店にはあるまじき、とんでもないワガママを強いらせていただいておりました。

何度かこのブログでも書き記していますが、本来描いていた事業構想とは異なる道で始まったフルーツサンドイッチ事業です。
販売を週末の2日間だけに絞らせていただいていたのは、その本来行おうとしていたWEB事業に携わるためでした。
閉店を決断するにいたった一番の要因は、そのWEB事業とサンドイッチ事業とのバランスが保てなくなってきたためです。

1年以上前から、フルーツサンドイッチ事業も継続していけるように交渉なども行っていましたが、なかなか折り合いつかず。そうしているうちにWEB事業も忙しさを増していき…。
個人事業の苦悩を一番体感した1年でもありました。

そして、実際のところは売上も厳しくなってきたこともございます。
間借りという特性から赤字になることは無かったのですが、自分で当初から決めていたデッドラインを割り込む日が出てきてしまい、止める決断の後押しとなったことは事実です。

WITH SANDWICHのフルーツサンドイッチは、
良質で極味のフルーツを手軽に楽しんでもらいたい、との想いから生まれました。

しかしいつの日かメディアで随分と扱われるようになり、フルーツサンドブームが福岡にも起きていきました。

当時は製造と営業に必死過ぎて、テレビとか雑誌とか観る暇もあまりなかったため、知人のFBへ投稿してくれた「フルーツサンドイッチのブーム来てますねー」のコメントでブームが来ていることを知りました。

その時ハッとさせられました、これはいずれ厳しくなるなと。

案の定それからフルーツサンドイッチ屋さんが福岡にも凄い勢いで増えていきました。

インスタ映えとか、ブームが来たとか、
飲食店もいつの間にかファッション化しています。そんな時代です。

その中当店が拘ったのは、とにかく仕入れるフルーツの質を追求したフルーツサンドイッチ。
百貨店で見るフルーツはどうしてあんなに高いんだろう、何が違うんだろうとずっと幼いころから思っていました。
しかも家で食べていたフルーツがあまりおいしくなかったんです。いい記憶がないんです。
よっぽど缶詰の桃やミカン、パインの方が好きだった。

ゴーマルさん、鳥巣本店さんに出会い、フルーツの本当の美味しさを知ることができ、そして多大なるご協力により常にハイクオリティな商品を仕入れ続けていくことができました。
今でもどこのフルーツサンドイッチにも負けない美味しさがあると自負しています。

WITH SANDWICHは終わりますし、このサイトもいつか閉じちゃうとは思いますが、フルーツの知識はたっぷりと増えたのでそれを活かし、違う形でまた復活したいと考えています。

それと間借りの営業スタイルはこのコロナ禍に於いては良かったです。
あまり影響を体感するようなことも少なかった気がします。(そもそも事業を始めて早々にコロナ蔓延となったので平常時がわかっていませんが…)

あと、個人事業主になったこと。
これも経験してよかったです。大変だけど。
そりゃサラリーマンの安定力には全く及びませんが、お金の使い方、税金のこと、仕事に対する考え、お客様の大切さ。すべてが変わりましたね。

よくサラリーマン時代に経営者から、「経営者感覚で物事を判断しろ」と口酸っぱく言われていたので当時も相当意識していたつもりでしたが、「つもり」でした。
全然違いますよ、受ける感覚も実体験も判断の仕方も。

ちょっと話は逸れてしまいましたが、そんな理由で営業を終了いたします。
最後になりますが、本当に3年間ありがとうございました。
当店のサンドイッチをひとつでもお買い上げいただいたすべてのお客様に心より感謝いたします。

そして間借り先としてとてもよくしていただいた「GO-MARU」さん。
美味しいパンを作り続けてくれた「ブーランジェリー麦畑」さん。
最高のフルーツを仕入れさせてくれた「鳥巣本店」さん。
製造場所として快く貸していただいた「炭焼きダイニングブーケ」さん。
誠にありがとうございます。大変お世話になりました。

そのほかにもお世話になった方々がたくさん。たった3年なのに言い出すとキリがないくらい多いです。
この先もしっかり心に留めておきます。
違う形でお礼をしてまいります。

それではまたお会いしましょう。

WITH SANDWICH 店主 山﨑