間借りで始めたということもあって
そして一人で始めたということもあって
もし開業時に行列ができても、とても対応できないと思い
開店時の販促をほとんど行っていません。

そもそも個人的にも行列に並ぶのが苦手です。
しかも、長年福岡に住み続けて思うのは
福岡人は並ぶのが苦手だ、ということ。

東京に行くと、電車でもバス停でも
きちんと来た順に整列されています。
(初めて東京行ったときは感動しました)

福岡は、電車こそまだマシな方ですが
バス停に関してはほぼ並びません。

先に待っていたのに、バスが到着するや否や
隣のおばちゃんが割り込んでくるなんてことは日常茶飯事です。
(この辺のマナーの悪さは、ホント福岡のダメなところですね)

そんな福岡人にとっても、私個人にとっても衝撃だったタピオカブームの行列。

並ばない福岡なのに、人気店にもなれば100mくらいの行列ができていました。

しかし、いまやタピオカ店はあまり見かけなくなりました。
もちろん営業しているお店もありますが、あの頃の行列は全くありません。

これをどう捉えますか?

実は私自身、20年ほど前に店長を勤めていた飲食店は
とても風変わりな居酒屋であったため、毎週のように取材が押し寄せ
毎日、開店前には20組くらいお客様が待っているようなお店でした。

毎日営業前にドアの隙間から待っているお客様の足元を覗いては
恐怖を感じていました。

居酒屋で100人近くのお客様がいきなり押し寄せるんですよ。
よく考えてみてください。
料理なんてとても提供できません。

毎日クレームの嵐でした。店長として謝りまくっていました。

そして怒涛のように押し寄せていたお客様は
半年もするとすっかり落ち着いてきます。
開店前に並ぶようなお客様はほぼいなくなるのです。

店の規模として最初に想定している売上を100%とするなら
TV取材やチラシ販促などで得たオープン景気を取り込むと150~200%くらいになります。
そしてそれが落ち着くと70%くらいまで落ち込みます。

最初の想定ととんでもない乖離が発生してしまうのです。
これでは店舗経営のコントロールは難しい。
雇った社員やアルバイトを削る必要が出てきます。
提供できていた食材やお酒を仕入れられなくなってしまいます。

そんな自身の経験から、行列は開店当初には作らない方がいいのではないか?
と見解を持つに至ったのです。

この話、長くなりそうなのでpartⅡに続けます。