とはいえ、開店するとなると一番考えるのが集客です。

集客できないお店は存続できません。

当店も開店当初はどう宣伝するかを悩みました。

しかし、間借りという店舗形式と
一人で製造と販売を行うという限りある資源の中で
もし行列ができてしまってはとても対応ができないと思い
プロモーションは基本的にかけませんでした。

基本的というのは
開店の告知だけ、福岡の各メディアにPRは行いました。

少しでも雑誌やメディアの取材を受けられれば、と思ったからです。

それは結果的に功を奏したと思っています。
プロモーションを行わなかった割には、雑誌やTVの取材を受けていくことができました。

そして話は少し飛びます。


ある時、自分のインスタにあるお店の広告が出ていました。
それはそれは、きちんと作りこまれたインスタページと
整った公式サイトで。

それから1ヶ月後、そのお店のオープンが近づきます。
すると今度はインスタグラマーを活用した販促を行っていました。

そしてTV取材がひっきりなしに入っていたようです。

これは完全にプロモーションをかけた成果です。

想定通り、大勢のお客さまが開店当初からご来店。
めちゃくちゃ行列ができていました。

でも1~2ヶ月もすると、行列はまったくなく
今はお客様が入っているのすら、ほとんど見かけません。

どうもそのお店の評判を見ると、開店当初のお客様のラッシュでうまく接客対応がいっていなかったことと
商品の単価が結構高かったので、思うようにリピーターに繋がっていないようでした。

あの店美味しいらしいよ、並ばないと食べられないらしいよ
といったこれまでの行列のでき方とは違って
今はSNSで話題になっているかどうかで
話題に一度のっかってみたい!写真を撮って自分はもうその経験をしたことを周りに伝えたい!
という消費者心理から行列ができる時代になりました。

ですから、どんなお店でもプロモーションをかけ、話題を作れれば
行列が期待できるものになります。

もちろんターゲットや戦略は必要になりますが…。

でもお店の本質である部分はきちんと作り上げていないと
長続きしないのも現実です。

実は当店のフルーツサンドイッチも
もう少しインスタ映えするようにとか
色鮮やかな商品にするとか
迷走していた時もありました。

でも本質に還って
やっぱりその時その旬感に美味しいフルーツを
その味そのものが伝わるようにと
きわめてシンプルにお届けする方がいいのでは?という考えに至ったのです。

当店があまりミックス系をしないのと
カット面に余計なアレンジを加えないのはそのためです。

こんなんだから
行列はできないんですけどね…(-_-;)

色々フルーツサンドイッチ食べたけど
結局ここのが一番美味しいよね
そう言っていただけるようなお店を目指しています。