ふと思い出したことがありお店にも商品にも何も関係がないけれども
何でも話せる友人は少なからずいる
しかし多くはない
多くは必要としてないからかもしれない
多くは作れないからかもしれない
友人の助言は同調的なものが多い
なので話すとホッとする安心する
長い人生特に仕事においては友人ではなく両親や先輩、職場の上司や経営者
自分よりも年配者の言葉が自身の行動を後押ししてくれる場面が多い
私は大学の入学式のその翌日に、ある病気に罹ってしまい急遽手術、入院することになってしまった
楽しみにしていたキャンパスライフの出鼻を挫かれ、しかも数日なにかの医療器具に繋がっていたのでベッドから動けず仕方ない気持ちもあって隣のおじちゃんに話しかけた
隣のおじちゃんは胆石で入院していた
取り出した石を見せてもらった
ところで何のお仕事をされてるんですか?と聞くと
「CMとかの音楽を作ってるよ」
へーそんなクリエイティブな仕事が福岡にもあるんだと興味深々
話を進めるとさらにのめり込む事実が
「その前まではね、ずっと山下達郎さんと仕事してたんだよ」
えー?あの山下達郎?クリスマスイブの?
そんな人が福岡に居たりするの?
それからさらに話を聞き込んでいた
達郎さんとレコーディング、ライブのバックバンドをやっていた
達郎さんは1曲つくるのに1年くらいかかる
ライブ中のミスは許されない恐ろしく緊張する
音へのこだわりが半端なくて達郎さんとの仕事はとても大変だった
そして最後に
「その時の経験があるからね、今の仕事なんてホント大したことない。達郎さんに鍛えられたお陰」
「あれだけストイックで完璧な仕事をする人だからね、やっぱり売れるはずよ」
この言葉が20年以上経った今も脳内に蘇ることがある
大学入学してすぐと言うこともあって初めて聞いた社会人アドバイスだったからかもしれない
もう年齢的には私も誰かに伝えていく時期
独立した目標の一つに人を育てたいという想い
でも未だに一人事業、先はまだまだだ
しかしこのおじちゃんのこと
顔も名前も全く覚えてない
誰だったんかな有名な人だったのかな
でも言葉は残ってる
そういうことだ